セゾンドール (SAISSON D'OR)@呼子 [食べる]
萬坊の海中レストランの駐車場内という奇妙な場所にあるフレンチレストランである。駐車場待ちの車が列をなしていたので駐車場をスルーして橋の袂の駐車場に車を置く。建物を外から見ただけでは海に向けてテラスのある小洒落たドライブイン風にしか見えない。冬に道路が凍結した時にはたどり着けない車もあるとのこと。
テーブルには手描きのメニュー(日付とコース名、押印付)をプリントした半透明の紙が置かれている。苦手なものがあれば入れ替えたりもしてくれるようであるが、お任せする。実際には書かれていない品が出たり、順番も一部変更されたりしていた。
甘夏のジュースのシャンパンわり
鯵の瞬間酢締め(メニューに書かれていない一品)
七山 とうもろこしソルベ
呼子 地蛸の柔らか煮 茄子のジュレがけ
岩崎 地かぼちゃと豆乳のポタージュ 白玉入り
肥前町 水イカのソテー 夏野菜添え イタリアントマトの香り
肥前町 鱧のボイル 松茸の香り
鎮西町 冷製キュウリ粥 (リゾットとの表記があったが、オジャの方が合ってると思う)
呼子 真鯛のグリル モズクソース
佐賀牛ミンチ網脂包み焼き トリュフソース
上場 梨のコンポートとソルベ
エスプレッソ
アミューズ代わりなのかな、小さめの切り身にした鯵がクープ型のシャンパングラス?に入れられ、すりつぶしたバジルを酢で延ばしたつけ汁が陶器の器に入れて添えられてくる。アラミニュットのマリネ(というか、酢締め)で、締め加減は食べての方で如何様にも調整できる一品である。暑い気候には酢の酸味がとても心地よい。鯵もこりこりではなく味も乗せてある。いいねえ。
地の物を使ったメニューが続く。とうもろこしのソルベはジュレ(というか煮こごり?)が添えられており味にアクセントをつけている。蛸はセルクル型に盛られており、西洋風桜煮。クリームの代わりに豆乳を使ったポタージュはあっさり風味。白玉はアクセントにはいいが、なくてもいいのでは。イカを食べたいとのリクエストはカルパッチョではなくこの形で出て来た。オクラ、大葉、茗荷が合わせられており、特に茗荷の香りが夏の香草ぽくって良い。鱧と松茸の西洋風出会いの一品。まるで和食の様な構成である。器も唐津焼の茶碗。キュウリ粥は出汁は昆布、赤ウニが乗っている。キュウリのさわやかさが口直しのグラニテ代わりか。赤ウニは朝市で食べた物より立派。鯛は表面にエスプーマが乗ってきた。普通の和牛の肉は今一つ食べる気にはならんのだが、お任せだからしょうがないと期待はしていなかったのではあるが、脂っぽさが出る事なくナイフを入れると、まるで小龍包の様にジュが溢れ出てくる。これ絶対に肉だけじゃなく何かしてるだろう、という一品。デザートはソルベに梨の乾燥させたスライスが刺さって出てくる。ミントが良く香る。自家栽培?
夏のフレンチとしては絶品。一皿の量は多くはないがこれだけの皿数が出てくると量的は不満はない。女性だと途中で苦しくなる人もいるのではなかろうか。創作フレンチと名乗っているの一応フレンチの範疇に入るのだろうが南フランス系ということになるんだろうか。かなり日本人の味覚(旨味など)を意識した調理を行っている節が伺える。こてこてのフレンチが好みの人にはメリハリが足りないかもしれないし、逆に和食好みの人には好まれる味つけかな。兎に角、こんな所で地の食材を使ってこれだけの料理が出てくると言う事が驚くべき事だと思う。方向性としてアルケッッチャーノに匹敵するのではないかと思う。
今回の遠征での最大の発見、といいたくなるくらい、素晴らしい料理だった。予約してからもいくらかの逡巡があったのだが、イカの活き造りを振りきって行ってよかった。今から思うと4000円のランチじゃなくてもっとお金かけたメニューにしてみればよかったのにと、と軽く後悔している。洋々閣とここはセットになりそうである。
いやー堪能した。
セゾンドール (SAISSON D'OR)
佐賀県唐津市呼子町殿ノ浦1946-1 0955-82-3655
テーブルには手描きのメニュー(日付とコース名、押印付)をプリントした半透明の紙が置かれている。苦手なものがあれば入れ替えたりもしてくれるようであるが、お任せする。実際には書かれていない品が出たり、順番も一部変更されたりしていた。
甘夏のジュースのシャンパンわり
鯵の瞬間酢締め(メニューに書かれていない一品)
七山 とうもろこしソルベ
呼子 地蛸の柔らか煮 茄子のジュレがけ
岩崎 地かぼちゃと豆乳のポタージュ 白玉入り
肥前町 水イカのソテー 夏野菜添え イタリアントマトの香り
肥前町 鱧のボイル 松茸の香り
鎮西町 冷製キュウリ粥 (リゾットとの表記があったが、オジャの方が合ってると思う)
呼子 真鯛のグリル モズクソース
佐賀牛ミンチ網脂包み焼き トリュフソース
上場 梨のコンポートとソルベ
エスプレッソ
アミューズ代わりなのかな、小さめの切り身にした鯵がクープ型のシャンパングラス?に入れられ、すりつぶしたバジルを酢で延ばしたつけ汁が陶器の器に入れて添えられてくる。アラミニュットのマリネ(というか、酢締め)で、締め加減は食べての方で如何様にも調整できる一品である。暑い気候には酢の酸味がとても心地よい。鯵もこりこりではなく味も乗せてある。いいねえ。
地の物を使ったメニューが続く。とうもろこしのソルベはジュレ(というか煮こごり?)が添えられており味にアクセントをつけている。蛸はセルクル型に盛られており、西洋風桜煮。クリームの代わりに豆乳を使ったポタージュはあっさり風味。白玉はアクセントにはいいが、なくてもいいのでは。イカを食べたいとのリクエストはカルパッチョではなくこの形で出て来た。オクラ、大葉、茗荷が合わせられており、特に茗荷の香りが夏の香草ぽくって良い。鱧と松茸の西洋風出会いの一品。まるで和食の様な構成である。器も唐津焼の茶碗。キュウリ粥は出汁は昆布、赤ウニが乗っている。キュウリのさわやかさが口直しのグラニテ代わりか。赤ウニは朝市で食べた物より立派。鯛は表面にエスプーマが乗ってきた。普通の和牛の肉は今一つ食べる気にはならんのだが、お任せだからしょうがないと期待はしていなかったのではあるが、脂っぽさが出る事なくナイフを入れると、まるで小龍包の様にジュが溢れ出てくる。これ絶対に肉だけじゃなく何かしてるだろう、という一品。デザートはソルベに梨の乾燥させたスライスが刺さって出てくる。ミントが良く香る。自家栽培?
夏のフレンチとしては絶品。一皿の量は多くはないがこれだけの皿数が出てくると量的は不満はない。女性だと途中で苦しくなる人もいるのではなかろうか。創作フレンチと名乗っているの一応フレンチの範疇に入るのだろうが南フランス系ということになるんだろうか。かなり日本人の味覚(旨味など)を意識した調理を行っている節が伺える。こてこてのフレンチが好みの人にはメリハリが足りないかもしれないし、逆に和食好みの人には好まれる味つけかな。兎に角、こんな所で地の食材を使ってこれだけの料理が出てくると言う事が驚くべき事だと思う。方向性としてアルケッッチャーノに匹敵するのではないかと思う。
今回の遠征での最大の発見、といいたくなるくらい、素晴らしい料理だった。予約してからもいくらかの逡巡があったのだが、イカの活き造りを振りきって行ってよかった。今から思うと4000円のランチじゃなくてもっとお金かけたメニューにしてみればよかったのにと、と軽く後悔している。洋々閣とここはセットになりそうである。
いやー堪能した。
セゾンドール (SAISSON D'OR)
佐賀県唐津市呼子町殿ノ浦1946-1 0955-82-3655
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