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料理旅館 池の端(谷地頭温泉)@函館 [泊まる]

路面電車の終点、谷地頭で降りて、そのまま道なりに1ブロック進んだ左手にある。

玄関を入ると荷物を係の人が預かってそのまま部屋に通される。さほど大きい建物ではないが、人の気配がしない。土曜日に満室ではないと言う事は客入りが悪いのか?すぐさま夕食の時間を聞かれるが、候補に出てくる時間が6時である。あまり客もいなくて早く配膳をすませて仕事を終わらせたいという雰囲気がみなぎっていたので、ちょいと夕方の観光に出かけるのを諦めて、夕食を6時からという事にする。

そんなわけで風呂に入るしか楽しみはなくなってしまった。写真ではみた事があったけど噂に違わぬ、棚田の様な風呂場である。茶色い鉄分の濃いお湯の掛け流しである。海っ端の温泉らしくお湯は塩味である。風呂桶が一つだけ使われた形跡があるだけで、貸し切り状態でお湯を存分にたのしむ。そのままの状態では湯温が高いので、遠慮なく水を出してころ合いのいい所まで温度を下げて、浸かっては体をさまし、また浸かって堪能。ころ合いを見計らって部屋に戻って、我慢しきれずポットの冷水で汗で出た分の水分を補給する。

さて、楽しみな食事である。
先つけ タケノコの玉子豆腐 岩のり添え
前菜 空豆、出し巻玉子、昆布のミルフィーユ仕立て?、すった長芋を円柱状に仕立てたもの、手毬寿司(赤鯛?)
椀 ホタテを短冊状のしてくずをつけたもの、湯葉、ワラビ、桜湯風味
造り ボタンエビ、イカ、バフンウニ、真ホッケ
焼物 ホッケの西行焼き、酢締めした桂剥きをロール状にしたもの、水をしぼったこんにゃくのカカオパウダーまぶし
合鴨のロースト、カブ、焼き葱、ピーナッツ味噌
タラバガニのフルーツサラダ(リンゴ、グレープフルーツ、きゅうり)
揚げ物 柿の種をまぶした揚げ餅、揚げ牛蒡添え
煮物 椎茸、グリーンアスパラ、タケノコ、ニシン
酢の物 海老入り白菜とクラゲの酢の物
竹の子ご飯
水菓子 メロン 苺

これに、(まずは生ビールをといったらなぜか出てきた)サッポロビールの大瓶と冷酒が1合(銘柄はいいもせず聞きもせず、立山っぽい感じで、料理の邪魔をしない酒だった)

一皿ずつの量はそう多い程ではないが、皿数が多いのでトータルとしては結構な量になる。女性だと全量平らげるのは大変かもしれない。

感動したのは造り。函館の地のものといえば海産物である。往々にして、この様な新鮮な海産物が手に入る場所では、調理技術の無さをカバーするために刺身は新鮮なものが一番といい、コりッコリの味気のない刺身を食わされるのがオチなのだが、さすが料理旅館を名乗るだけあってここの造りはちと違う。全てがきちんと熟成された旨味をもっていたのである。とりわけ、ホッケの刺身は初めて食べたが、焼物とはまたひと味違う、ねっとりとした旨味のある味には驚いた。ホッケは痛みやすいといわれているので、きちんとした状態の造りを食べられるのはまさに産地での醍醐味だろう。また、ウニも幼少時のおぼろげな記憶に残る味わいからして、殻から直接外したものではないかと思われた。おかげで、翌日のウニイクラ丼の感動が薄れて困った。

違う意味で驚いたのはコンニャク。不思議な味わいであった。悪いはなかったが甘みはいらないと思うので、カカオパウダーだけに(もしくは、甘み控えめに)してみたらどうだろうか。

ご飯もの時には汁、漬け物はなしというのは、初めての経験。北海道はこんな風なのか?
料理の出てくるペースが早すぎる。食べきらないうちに一度に2皿持ってくるから、温かいものも冷めてしまって残念。このお運びさんは、料理の素材を聞いても即答できるものは何一つとしてなし。全て聞いてきますだった。(時間がたっても、聞いてきた事を伝えてくれたのは、まだしも)折角、料理自慢をする割には使われている素材をすぐに答えられないのはは寂しい。調理場とのコミュニケーションが取れていないのか、最後に登場した着物を召した女将級それなりに受け答えしてたから、あるいは適当にあしらわれちゃったのか?

部屋は風呂、トイレなしの8畳。
部屋に無くてもトイレの便座はせめて洋式にして欲しいもんだ。出来ればシャワートイレに。

1泊2食で約2万1千円である。施設の改善の余地はあるが、風呂、料理には価値有りといところか。若干CPには不満が残るかな。設備重視の人には耐えられないかもしれない。

料理旅館 池の端
北海道函館市谷地頭33-6 0138-22-3877
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